こ の論文はBrian Wueste,CPAの「Producing Quality Workpapers」をCIAフォーラム研究会No.3-Dが翻訳したものです。内部監査人として重要な心得が書かれていますので要点を抜粋します。
- 監 査調書の目的
- 監査計画、実施及びレビューを文書化すること
- 監査の所見、結論、最終報告書などの伝達事項の主 たる裏付けとなること
- 第三者レビュー及び再実施の手助けとなること
- 内部監査部門の品質管理プログラムを評価する基礎 資料になること
- 主要な特性
- 完全性(調書自体で完結し読めばわかるようになっていること)
- 正 確性(計算が正確で論理的にも誤りがないものであること)
- 調書の構成(体系的な番号付けがなされ、読みやすい構成であること)
- 妥 当性、簡潔性(監査目的に対して妥当な内容で、不要な長い記述を省く)
- 監査調書の構成要素
- 情報の 入手源(文書作成者の名前と役職を明記)
- 範囲(実施された手順の内容、時期及び実施範囲を記す)
- 関連付け(系統的な 番号を振り、監査プログラムと問題点にヒモ付ける)
- 作成者の署名(作成者のサインを行う)
- チェックマークの意味(使 用したチェックマークの定義を載せる)
- 指摘事項(指摘事項を文書化し、他 の文書にヒモ付ける)
- その他留意事項
- 仮定、類推、その他判断事項は明確に記載し、責任者がレビューする。
- 指摘事項の多さと重大性に応じて、監査文書にメリハリを付ける。
- 標準的な社内文書の形式やひな型にならうよう努める。
- 過年度の調書を下書きとする場合は現在の文書品質基準と合っているか注意する。
な かなか実施するのは難しい項目もありますが、監査調書の作成の際に留意していきたいと思います。特に、ヒモ付けについては監査調書は監査計画や報告書等と 関連づけてデータベース化する必要があると感じました。
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