公認内部監査人(CIA)tunetterのブログです。 内部監査の試行錯誤を記録していきます。

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2009年12月18日金曜日

効果的な監査報告書の書き方

月刊監査研究2009年11月号に「効果的な監査報告書の書き方」という海外論文のCIAフォーラム関西研究会No.7による翻訳が紹介されていました。

この論文はFernando Gonzares, CIAによるもので、監査報告書を有益かつ良い評価を得られるものにするためのノウハウが書かれています。

監査報告書の作成は内部監査人にとって重要な業務です。今回はこの論文のポイントを抜粋してみます。

  1. 問題点の詰め(報告書に問題点を記載する前に自問すべきこと)
    1. 何がリスクなのか?
    2. どのような軽減統制手段があるのか?
    3. 何が起こったのか、また何が起こるはずだったのか?
    4. なぜ、これが起こったのか?
    5. 問題点は正式に報告するほど重大なことか?金額が重要になるのか?
    6. 問題点に取り組むのに何かできることがあるか?(それは実施可能か?)
  2. 強化(読み手に対して明白なインパクトを及ぼすように、問題点を再検討する)
    1. 問題点をまず述べる。
    2. リスクを記載する。
    3. 事実を確認する。
  3. 推敲(不必要な詳細さをなくし、無関係な言い回しやくどう文章を避ける)
    1. 読み手が問題点を理解するのに役に立つ内容だけを加える。
    2. 受動態で書くことを避ける。
    3. 能動態ではとげとげしくなる場合は受動態で書く。
    4. 感情的、オーバーな言い回しを避ける。(すべて、常に、決して~ない等)
  4. プレゼンテーション(報告書の書式と見せ方)
    1. 説得力のあるところから始める。
    2. 報告書を発行する前に読む。

以上、若干米国式かなと思われる点はありますが、なかなか示唆に富んだ内容が盛り込まれています。今後の監査報告書作成時に心がけたいと思います。

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